alphaの(毎週更新)日記

Webにちょっとだけ関係した仕事をはじめた元Webディレクター兼業主婦が徒然と書くブログ。読書記録、美術展の感想など。

「LIVE! LOVE! SING! 生きて愛して歌うこと」

自分事ではないということ

先週、3/10のニュース番組で、「あなたは3/11の前日の夜、何をしていましたか?」という問いかけをしていたのですが、5年前のことにも関わらず思い出せませんでした。
一方で1995/1/16の夜のことは今でも記憶にあります。そこで、私にとって3/11は自分事ではなくニュースの1つなんだ、と今更ながら気付いた瞬間でした。

それでも、ニュースの1つであったとしても、だからこその関わり方があるのではないかと思っています。そこでふと、記録の1つを辿ろう、と積録にしていた「LIVE! LOVE! SING! 生きて愛して歌うこと」を今観るべきと再生しました。

昨年の3月にNHKで放送されたドラマで阪神淡路大震災20年、そして…という背景で作られたドラマです。
脚本家の方は違いますが監督や音楽が1月に観た「その街の子ども」のスタッフで作られているということできっと誠実なドラマだろうと期待していましたが、その通りでした。

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ドラマとして3/11からの福島の一部を描く

福島の原発事故の避難指示区域から来た主人公の女子高校生と、その彼氏である阪神淡路大震災被災した20代の男性高校教師。
そんな2人と女子高校生の同級生3人が警戒区域にある小学校へ目的を持って行く話。
青春群像劇のように見えて、主人公や同級生がそれぞれ抱える気持ちが少しずつ明かされていき(でも具体的に言葉で長語りはそれほどさせていません。ドキュメントではなくてドラマなので)単純に避難した人と言ったって状況はそれぞれだ、と。
ドラマだと分かってはいますが、似たような状況の人はいるんだろうな…という現実が辛くなります。

驚いたのは避難指示区域内でロケを行っていること。報道写真でいくつか見たことはありますが人がいないということが本当だということを映像だと更に実感させられます。そしてどうしても原発のことが語られがちになりますが他の被災地域と同様に津波の被害もあったと痛感します。基礎しか残っていない家、流れ着いた漁船、それらがありありと残っています。ここで生活していた人々がいて戻ることの出来ない生活をしている、ということがドラマの筋とは別に浮かんでしまいました。
それから、個人的に、単純に震災ごとで被害が酷かった、酷くなかった、という比較は好きでないという立場なのですが(一人一人状況も違うのだから)、そういった感情も福島の女子高生と神戸の高校教師の会話で織り込んでいてドラマの力を感じました。

ちょっと気になったのは神戸は神戸で固有名詞でしたが福島の方は町名は架空の名前だったのは事情があるのかな…単に避難指示区域は広範囲なので固有名詞でなく地域のこととして取り上げたかったのかもしれませんが。

それでも希望を描く

これは昨年時点のドラマですが、そう簡単に解消されないである避難指示区域の話をどうまとめていくのだろう、と不安な気持ちで見続けていました。それでも最後に希望を描いていました。それは「ドラマ」かもしれない。現実的に可能かどうかは単純に言えないでしょうし、ニュースのコメントではできないでしょう。叶わないかもしれない希望を持ち続けることの残酷さもありますし外から強制はできないのかもしれない…それでも避難先で過ごしながら、前向きに故郷のことを考える少年少女がいるということに勝手に希望を持ってしまいます。

最初、先生と学生の恋愛ものがあんまり得意ではないのでちょっと怯んだのですが(笑)、恋愛要素はさほどなく群像劇として描かれているのでそれが苦手でも大丈夫です!
辛い映像やドキュメントになっているニュースはちょっと…でもあの日のこと、そしてそれから、の一コマを覗くことの出来るドラマです。

 

LIVE!  LOVE!  SING! 生きて愛して歌うこと