alphaのときどきブログ

Webにちょっとだけ関係した仕事をはじめた元Webディレクター兼業主婦が徒然と書くブログ。読書記録、美術展の感想など。

1月第3週(1/18~24)に読んだ本

今週は6冊

先週は本当に寒かった1週間でした。寒くて読書がはかどるかなと思ったものの寒過ぎると読書するのもちょっと億劫になりがち。あと第2週の終わりから読み始めた本に時間を取られてペースはあがらず。

2016年11冊目「歓喜の仔」(上・下)天童荒太

その時間を取られた本年11冊目。本としては2冊ですがシリーズもの・文庫では1冊で出ているので1冊扱いで。
10年以上前にドラマにもなり話題になった「永遠の仔」の世界にはどっぷりハマりました。過酷な内容にもかかわらず展開が気になり次々とページをめくったものです。図書館で見つけ、同じ天童さん作品で似たタイトルということでかなり期待して借りました。が…
3兄妹その両親が主人公でそれぞれがメインの話を据えながら進んでいきますが、どの登場人物にも魅力を感じられなくて。「永遠の仔」の登場人物も誰一人清廉潔白ではないけれども魅了されたのになぁ。私が物語で求めるものが変わったのか天童さんの描き方が変わったのか…残念な再会となってしまいました。それでもまた新刊の「ムーンナイト・ダイバー」も気になっています。

歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

 

 

2016年12冊目「水木しげるゲゲゲの大放談」

水木しげるさんと奥様布枝さんの対談が冒頭に、その他いくつかの水木さんと芸能人の対談を集めた対談集。奥様との対談はご長寿夫妻の秘訣や仲の良さが垣間見られてよかったなぁ。芸能人は聞き手のプロとは限らないのでそれ以外の対談は似たように感じられました。
数年前までこんなお元気だったのに、と残念でなりません。また水木さんのことを鬼太郎の人、とだけ捉えていたので様々な遺された作品を読んでみようと思います。

水木しげる ゲゲゲの大放談

水木しげる ゲゲゲの大放談

 

 

2016年13冊目「あの頃の誰か」東野圭吾

作者本人が解説で発表当時に単行本収録しなかった短編を集めたとありさしずめ拾遺集。それが許されるのは売れっ子ゆえやね…(苦笑)よって読み終わっての満足感もそれほどはなく。時代背景はバブル真っ盛りだけれど冒頭の「シャレードがいっぱい」は短い中に登場人物が何人も出てきて謎解きが楽しめた話でした。

あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)

あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)

 

 

2016年14冊目「不格好経営南場智子

ようやくビジネス本!! 仕事をしていた頃、先行きに悩んでいて働き方の指針になりそうな本をまとめ買いしたんだけど積読のまま2年。その間に辞めてしまってて意味ないやん、と突っ込まれそう。
この書籍についてはきっちり別に後日記事にします。簡単な感想としては南場さんが封建的なご家庭育ちであったということが意外だったのと、ベイスターズ買収は南場さんがはじめ動いていたわけではなかったようで、野球ネタは少なめでした。
こちらの裏話的な春田さんの「黒子の流儀 DeNA 不格好経営の舞台裏」が野球ネタも多めでまさに合わせて読みたい書籍のようなので、手に入れたいです。

不格好経営―チームDeNAの挑戦
 

 

2016年15冊目「本屋さんのダイアナ」柚木麻子

柚木麻子さんの女の子の友人関係を描いた小説。柚木さんが女の子の友人関係、人間関係を書いた小説はいくつもあるけど離れているけどソウルメイトというのはなかったような。昨今言われるダブルヒロインもの、であり、どちらの女の子も偏りなく描かれていたので苦しくないつくりでした。キラキラネームをつけられたゆえの苦悩は私自身もそうなので共感かつそうだったよなぁ、、、と。バランスよく2人の女の子ダイアナと彩子を見守れる話だっただけに彩子の大学生活に関しては気の毒で。もっと別のエピソードで何とかならなかったのかなー唐突な印象がぬぐえませんでした。
小中学生の頃「赤毛のアン」にしても「ふたりのロッテ」にしても女の子同士のあまったるいというか仲良しでべったりしつつ自分のことを誇示し合うような話は駄目だったのに柚木さんの小説は読める不思議よ。別世界のことって距離を持って読めるようになったからなのかもしれないし、適度な距離をとって書いている作風だからかも。

本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ

 

 

2016年16冊目「昨夜のカレー、明日のパン」木皿泉

友人を待っている時に入った本屋で、「感動作」という帯のあおりと、木皿さんのドラマはおもしろいという口コミを見たので思わず買ってしまった文庫本。
元々脚本家の木皿さん(ご夫妻で執筆されている)なだけに、過剰な装飾がなく淡々と日常が書かれていく連作集でした。過剰に煽られて泣く私は泣くタイプの小説ではなかったけれど静かに優しい時間を味わえる小説でした。木皿さんのプロフィールを読みご夫妻の関係に興味を持ったのでエッセイを読んでみたいです。

 

第3週まとめ

読み進めるのが遅れる本に出会ってしまった時、読むのを諦めるのも一つなのか、それとも最後まで読むのがいいのかというのは永遠の課題。
「歓喜の仔」に関しては結末も唐突だったのが…読むのに骨が折れても最後にカタルシスを感じられれば構わないんだけど。
今週のお気に入りの1冊は別記事にまで書きたい「不格好経営」で迷いなくファイナルアンサー。第4週は図書館から借りているのがミステリーが多いので娯楽週になるかも。