alphaのときどきブログ

Webにちょっとだけ関係した仕事をはじめた元Webディレクター兼業主婦が徒然と書くブログ。読書記録、美術展の感想など。

2月第3週(2/15~21)に読んだ本(1)

今週ははじめての10冊!

読書記録ブログを付けて6回目、とうとう1週間の読書冊数が大台に乗りました!
同じ1冊でも簡単に読み進められるものとそうでないものがあるので単純に冊数に満足するものでもないのは承知の上で、10冊分の世界を垣間見られたのはやはりよいこと。10冊一度に紹介すると長くなるので今回は2回にわたって記録を付けます。

2016年34冊目「正直」松浦弥太郎

暮らしの手帖・前編集長の松浦さんが幼少のころから自分を振り返り自分の考え方、価値観を綴ったエッセイ。タイトルが表すようにどちらかというと吐露にも感じられる文章が続きます。過去どういった選択をしたか、どういった暮らしをしてどのように考えたか…。
スタイル提案ではなくどのように生きて考えてきたかを知りたかったのでその目的にぴったりでした。ひとつしっくりこなかったのは、悪ガキの方が主体性があって…といった内容のエッセイ。人に迷惑掛ける主体性を肯定するのは旧態依然に感じられます。
一方、過去から現在まで貫かれている自分で考えたことを優先してきた、仕事イコール暮らし、という考え方は好ましく感じました。

正直

正直

 

 

2016年35冊目「純白の夜」三島由紀夫

三島作品は学生時代にゼミの課題だったこともあり主なものは読破していますが、この文庫は未読でした。久々にがっつり純文学を読みたくて手に取った三島作品。
学生時代に読んだ時、三島は男尊女卑やな…という印象が強かったのですが(時代背景もあるかもしれませんが本人の価値観も)やっぱりそれはこの小説でも拭えず。でも本当に三島の文体は美しい。惚れ惚れします。この小説が25歳の時に書かれたものという驚き。
だけど最後には納得いかない!!いかないわー。三島が書いているから仕方ないのかな、でもなーと逡巡しておりました。ネタバレになるので納得いかない理由を書けないのですが。ジタバタ。

純白の夜 (角川文庫)

純白の夜 (角川文庫)

 

 

2016年36冊目「ハコブネ」村田沙耶香

先週読んだ同作者の「マウス」は好みの小説でしたがこの小説にはどうにも最後までピンと来ず…。性の違和感という題材を扱っているということもあるのかもしれませんが、そのテーマの描写が中途半端に映って。いわゆる文豪作品のそういった作品には抵抗がないので、テーマのせいではないはず。書籍へリンクさせているのにいい感想が書けないと申し訳ない気持ちですが。

ハコブネ

ハコブネ

 

 

2016年37冊目「ダイイング・アイ」東野圭吾

何だかんだ1週間に1冊東野圭吾押さえてる(笑)。結構手を読了しているもの多いので何とか全作品読みたいところ。気に入った作家は全作品読みたい派です。駄作と言われているものも含め。世間の評価は低くても自分にはぴったりということもあるから読書は面白い。
売れてからは軽めの話も増えた印象の東野さんですが、この小説は軽そうに見えて重いテーマ、交通事故というのを書き込んでいます。それゆえに読んでいて楽しいというよりは考えさせられてしまいます。主人公がいわゆるいい人でもないからでしょうか。

ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

 

 

2016年38冊目「賢者の愛」山田詠美

久しぶりのエイミー!高校生の頃にハマって大学時代には「アニマル・ロジック」刊行記念サイン会in三宮駸々堂にも参加したぐらい好きでした。サイン会の山田詠美さんはクールな振る舞いで低音の声がかっこよかったなー。

その頃に刊行されているものをほとんど読んでしまった後はほとんど読まなくなってしまいましたが「痴人の愛」オマージュの小説ということで久々に手に取りました。
おこがましいこと承知の上で、現代の貴重な女流文学作家やなぁ、一段上の上手い文章!と久々のエイミーに感動。オマージュも鼻につかない取り入れ方で耽美な世界を味わえます。ただ贅沢を言えば賢者の愛な関係よりも女性同士の確執がどうしても気になってしまったところかな。そういう背景含めての賢者の愛なんだと捉えつつ…

ちなみに、結末について、狂ってる、の一言になってしまう私は凡人なんでしょうね。

賢者の愛

賢者の愛

 

 

今週の1冊は明日残り5冊を更新の後に!