3月第3週(3/14~20)に読んだ本
今週は3冊
ブログを更新し始めてからは一番少ない冊数になりました。分かってはいましたがムラっ気あるなぁ…(苦笑)インプットが少ないと物足りなくなって3/21からまたそこそこ読み始めています。
2016年70冊目「感傷旅行」田辺聖子
割と女性作家は積極的に読んでいる方だけれどおせいさんは初めてだったりしました。大阪弁が心地いいという評を耳にしたことがありますがまさにその通りで、大阪訛りが下品に聞こえない文体です。本来柔らかいところのある言葉だということが伝わります。こちらは旅をもとにしたアンソロジー。でもまさか表題の感傷旅行の意味がそういうことだったなんて。時代は感じるのに普遍的な人間の感情を味わえる一冊。
感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)―Tanabe Seiko Collection〈3〉 (ポプラ文庫)
- 作者: 田辺聖子
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
2016年71冊目「雑文集」村上春樹
結構長いこと積読にしていた1冊。いや積読というよりは部分読みをして残っていたというのが正しい。マスコミを賑わしていたエルサレム文学賞「卵と壁」のスピーチも収録されています。あの頃はまだ村上春樹という作家には一線を引いていたくて(何様)どうでもよかったのですが…。
でもどんなスピーチであっても、ちょっとした文章でも、知っているからかもしれないけれど村上春樹の色が出ているなーとしみじみ。そして割と他人に無関心だな、という印象なのですが、それゆえ安西水丸さんへの思慕を強く感じます。
2016年72冊目「アニバーサリー」窪美澄
祖母世代と私の世代の邂逅を第二次世界大戦と東日本大震災を軸に書いた1冊。その両軸は第一章で見えつつ、一般的に明るくない出来事を軸にしているにも関わらず前向きな気分になれた読後感。爽やか!とか、幸せ!とか、そういった眩しい前向きではないのですが、何だかんだ生きていけるのよね、という。作者の窪さんは祖母世代でも私と同世代でもないんだけれどリアリティあるように思いました。
今週の1冊はお休み
割とどの本もよかったな、好きだなーという読書体験だったのですが、3冊から選ぶのが何だか違う感がするので今週の1冊はお休み。以前も書きましたが今はたくさん読んで吸収している時期なのだなと。学生の頃にしとけば、なんて気持ちが頭に掠めなくはないのですが、感性を研ぎ澄ませ続けたい。