alphaのときどきブログ

Webにちょっとだけ関係した仕事をはじめた元Webディレクター兼業主婦が徒然と書くブログ。読書記録、美術展の感想など。

5月第2週(5/9~5/15)に読んだ本

今週は5冊

ペースがちょいと戻ってきました。そこそこ(自分比で)忙しくしていた割にいい感じじゃないでしょうか。

2016年106冊目「深夜特急4 シルクロード沢木耕太郎

ようやく4巻読了。3巻読み終えたのが4月第1週でした。ちょっと苦笑。でも書かれている内容が数ヶ月の旅なので、時間掛けて気の向いた時に読んでも全く問題ないです。4巻はシルクロードイスラム教圏については分からない、知らないが先だってしまうのですが、ここに出てくるイランはとても楽しそうで、景色も綺麗な国。知らないのは損しているんじゃないかと。青いモスク見たいなー。80年代のこの時から、どう変わっているのかな。そんなことも相変わらず空想しながら読めた4巻でした。

深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)

深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)

 

 

2016年107冊目「AMEBIC」金原ひとみ

久しぶりの金原ひとみさん。蛇にピアスと2作目のアッシュベイビーまで読んだのですが何となく機会がないまま。でも最近また書かれているのを見ますし友人の勧めもあり3作目のこちらを手に取りました。
一人称でほぼ自分のことだけで最後まで進んでいく、一人を描いていていい意味で気持ち悪く来る小説でした。つい主人公とその周囲の人物の関係性に注目して小説を読んでしまう(ストーリーを追ってしまう)のですが、そうではない小説の愉しみ、嗜みを久々に思い出させてくれた一冊。

AMEBIC (集英社文庫 か 44-3)

AMEBIC (集英社文庫 か 44-3)

 

 

2016年108冊目「鉄道未完成路線を往く」草町義和

普段あまり手にしない系統のルポタージュ本。「刑務所なう」で取り上げられていて、未完成路線という響きに興味を持ち読んでみた1冊。
未完成となった背景のドキュメントを期待していたのですが鉄道をフィーチャーしたルポなので、背景は淡々と書かれていました。下世話かもしれない人間のドキュメントが好きなんだなーと改めて気付いた次第。

鉄道未完成路線を往く

鉄道未完成路線を往く

 

 

2016年109冊目「フラナリー・オコナー全短篇」(上)フラナリー・オコナー/横山貞子訳

上下巻は基本1冊扱いにしていますが、短編集なので上だけど1冊扱いにします、これは。上だけで疲れたので冊数にカウントしたいの!海外文学を読む素養がないからカタカナの登場人物を飲み込むのがたいへんでな…。
全く知らない作家でしたが友人の勧めで。先にWikipediaで、20世紀のアメリカの早世した女性作家ということだけは拾って読みました。
驚くべき世界が描かれていました。100年も前でないのに、正直引く黒人を差別した書きっぷりで。えええ、こんな書き方しちゃってええのん?という。自由と平等の国アメリカどこ行った。よくよく考えると旅行で行ったこともないので、実は知っているようで知らない国アメリカですが。
身も蓋もない、救いもない結末の短編も多くて、知らないパンドラの箱を開けてしまったようで。それでも読み始めると何だかもっとそんな話を読みたくて。時間が取れる時に下巻に挑戦します。

フラナリー・オコナー全短篇〈上〉 (ちくま文庫)

フラナリー・オコナー全短篇〈上〉 (ちくま文庫)

 

 

2016年110冊目「世にも奇妙な君物語」朝井リョウ

フラナリー・オコナーの反動で、エンターテイメントの小説を読みたくて手に取ったのがこちら。世にも奇妙な物語好きが高じて書かれた短編集。最初の過去に辛い経験を持つ女性の話がブラックな朝井リョウさんの味が出てて好き。

世にも奇妙な君物語

世にも奇妙な君物語

 

 

今週の1冊

今まででなかったぐらい、毛色の違うものを1週間のうちに読んだなーという週でした。そのせいか、どれも読んでよかったな、という体験でありながら、特にこれ!という感じではなく…。ジャンルが違いものを読んでいる時の方がこの1冊が印象的だった、となるのかもしれません。なので今週の1冊はお休み。